先週、相場では新型コロナウィルスオミクロン株への悲観論の後退によって、リスク回避的な市場心理が小さくなっています。その影響もあり、為替相場では方向感が出にくい状況が続いています。
今週注目したいのは、ボックス相場からトレンド相場に移行するかどうかということです。
今週はFRB、英中銀、ECBの政策金利が発表されるので、指標発表後には一気にトレンドが発生する可能性があります。指標結果には十分注意してトレードを行っていきましょう。

12月3週目のFX取引に役立つ相場の動きを予想しとるで。チェックして取引の参考にしてや。

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今週の通貨ペアの動き【12月3週目】
今週もテクニカルとファンダメンタルズ両面から総合的に予測を行っていきましょう。指標発表後の値動きにも注意が必要です。
ドル円の動き
先週のドル円はオミクロン株を巡る悲観論の後退や、それに伴う株式市場の反発や米国金利上昇によって、ドル高圧力が高まり、週央にかけて上昇する展開が見られました。
しかし、心理的節目の114円で伸び悩むと、消費者物価指数でサプライズが無かったことへの安堵感から米国金利が低下し、ドル売りが進行しました。結局113.37付近で越週となっています。
日米間で金融政策に対する違いがあること、オミクロン株に対する脅威の後退、さらにはテクニカル的に押し目買いが入りやすいことから、上昇する可能性が高いと判断できます。
ユーロ円の動き
先週のユーロ円は、オミクロン株に対する脅威の後退から株式市場で大幅な反発が見られ、リスク選好ムード⇒クロス円上昇によって週央にかけて上昇が見られました。
しかし、その後は欧州経済に対する先行きの不透明感によるユーロ売り、日本株の冴えない推移を受けたリスク回避の円買いによって再度下落に転じています。
オミクロン株への警戒感が薄らいでいるため、株式市場同様に底堅い値動きが見られるでしょう。下値を拾っていくイメージで取引することをおすすめします。
ユーロドルの動き
今週のユーロドル相場は、欧米間で金融政策の方向性が異なること、欧州圏の経済指標の冴えない結果を受け、火曜日にかけて下落傾向が見られました。
その後はオミクロン株の脅威の後退によって、リスク選好ムードのユーロ円上昇⇒ユーロドル連れ高が見られました。しかし、欧州経済の先行き不透明感が根強いことから、伸び悩む展開となっています。
テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも下落リスクが警戒されます。1.1185を目指す展開も想定されるので、絶好の取引チャンスとなるでしょう。
ポンド円の動き
先週のポンド円は先々週の下落からのリバウンドやオミクロン株に対する懸念の後退から、火曜日にかけて大幅な反発が見られました。しかし、その後はテクニカル的な地合いの弱さから、戻り売りが先行しました。
週末にかけては日本株の軟調な推移による円買い圧力が高まり、火曜日までの上昇分を打ち消すような下落が見られました。もっとも、金曜日には、今週のBOEによる利上げ予測もあり上昇に転じています。
英国の雇用統計や英中銀政策金利の結果によっては、大きく上昇に転じる可能性があります。指標結果には十分注目しておきましょう。
今週の重要経済指標【12月3週目】
今週も米国や欧州で重要指標が発表されます。特に各国の政策金利が発表される点には注目しましょう。
英国・雇用統計 11月
今週はじめに発表される指標が英国の雇用統計です。前回は失業率5.1%という結果で、今年2月の7.5%から徐々に低下していっています。
今回も同程度の水準であれば、指標発表後に大きな値動きはないでしょう。前回よりもさらに改善していればポンド買い、反対に悪化していればポンド売りとして市場が反応することが予想されます。
アメリカ・小売売上高 11月
水曜日に発表される注目指標がアメリカの小売売上高です。前回の結果は前月比プラス1.7%、今回の予想はプラス0.8%となっています。
前回のようにプラス1%を超えるような強い結果が出ればドル買い、反対に予想のプラス0.8%を下回るような結果が発表されればドル売りとなるでしょう。
アメリカ・FRB政策金利(FOMC) 12月
木曜日に発表される注目指標がアメリカのFOMCです。前回同様に、上限金利は0.25%、下限金利は0.00%が発表されると予想されています。
サプライズは無いと見られていますが、テーパリングや利上げに関して、パウエル議長の発言があればレートが大きく動くで見込みです。タカ派的な発言があればドル買い、そうでもなければドル売りで市場が反応するでしょう。
英国・英中銀政策金利 12月
木曜日に発表される英国・英中銀政策金利では、前回同様に政策金利0.10%と予想されています。利上げ予測も聞こえている中、利上げが行われれば急速なポンド買いが見られるでしょう。
反対に金利据え置きの場合は、ポンド売りとなりそうです。また、今後の金融政策に関する要人の発言にも注目しておきましょう。
ユーロ・ECB政策金利 12月
木曜日発表の注目指標がユーロのECB政策金利です。前回同様に金利水準は0.00%と発表される見込みで、利上げの可能性はほぼ無いと見られています。
注目点は今後のテーパリングや利上げに関する要人による発言です。これまで消極的な姿勢が見られている中、積極的な発言があれば、ユーロ買いとして市場は反応するでしょう。
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