先週はパウエル議長の発言や米国指標の結果を受けて、ドル高が一服しました。今週もこの流れが継続するのか、再度ドル高の流れに戻るのか注目したいところです。
一方で株式市場の流れを見ると、米国をはじめとする各国中央銀行の利上げへの警戒感から、やや慎重な相場心理が広がっていると判断できます。株式市場のリスクオンオフの状況も、為替レートへ大きく影響するため注目しておきましょう。
また、今週も重要経済指標が多数発表され、各通貨ペアの値動きに大きな影響をもたらすことが想定されます。前回の結果と今回の予想をしっかりチェックしておきましょう。

1月3週目のFX取引に役立つ相場の動きを予想しとるで。チェックして取引の参考にしてや。

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今週の通貨ペアの動き【2022年1月3週目】
今週は米ドルの値動きを中心に通貨ペアの値動きを見ていくことをおすすめします。その他、各国の金融政策、要人の発言、市場全体のリスクオンオフに注意して予測を行っていきましょう。
ドル円の動き
先週のドル円は、パウエル議長が米国の金融政策に対してハト派的な発言を行ったこと、米国生産者物価指数が予想を下回る結果に終わったことを受けてドル売り主導で下落傾向が見られました。
ただ、金曜日に113.5円付近で大きな反発があったことを見れば、サポートする力は強力と判断できます。再度ドル高の流れによってレートが上昇する展開が予想されます。
テクニカル的な底堅さ、依然として日米間で金融政策格差があることを考えれば、今週は上昇に転じる可能性が高いでしょう。
ユーロ円の動き
先週のユーロ円は、欧州圏での新型コロナウィルス感染拡大などによって、週早々に大幅下落したものの、その後は、欧州株の反発を受けたユーロ買いによって上昇に転じています。
ただ、その後は欧州経済の先行きが不透明であることや、日本の新型コロナウィルス感染が急拡大していること、日本株の軟調な推移によって下落に転じています。
テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも下落リスクが警戒されます。引き続き欧州や日本の新型コロナウィルス感染状況や株式市場の動向を注視しながらトレードしましょう。
ユーロドルの動き
先週のユーロドルは、ユーロ圏株式市場の堅調な推移によるユーロ買い、米国金融政策に関するパウエル議長のハト派的な発言を受けたドル売りによって、木曜日までは上昇傾向が見られました。
しかし、その後は米国長期金利の上昇⇒ドル高の流れによってユーロドル相場は反落しました。テクニカル的にも戻り売りが入りやすい展開となっています。
以前として欧米間では金融政策格差が見られます。ファンダメンタルズ的にも下落する可能性が高いと判断することができます。
ポンド円の動き
先週のポンド円は英国や日本における株式市場の堅調な推移を受け、リスク選好時に見られるポンド買いと円売りが先行しました。
しかし、水曜日からは新型コロナウィルス感染拡大と、感染拡大による経済停滞への警戒感が重しとなり、下落に転じています。テクニカル的にも上昇一服との印象が強く、下落リスクが警戒されます。
テクニカル的には下落する可能性が高いと判断できます。ファンダメンタルズ的に上昇する要因が無ければ、今週も下落が継続するでしょう。
今週の重要経済指標【2022年1月3週目】
今週も欧米で重要な経済指標が多数発表されます。各指標はポンド、ユーロ、米ドルの強弱に直接影響を与えることが予想されます。予想をしっかりチェックしてトレードに臨みましょう。
英国・雇用統計12月
今週はじめに発表される注目指標が英国の雇用統計です。今回は12月の結果が発表されます。コロナショック後は回復傾向にあり、前回は失業率4.9%と良好な結果が発表されました。
今回は前回の結果を基準に、基準よりも低い数値が発表されれば雇用改善⇒リスク選好のポンド買い、基準よりも高い数値が発表されれば雇用悪化⇒リスク回避のポンド売りの流れが見られるでしょう。
ドイツ・ZEW景況感指数 1月
火曜日に注目したいもう一つの経済指標が、1月のドイツZEW景況感指数です。前回の結果は29.9、今回は少し改善して予想が32.0となっています。
予想を上回ればユーロ買い、予想を下回ればユーロ売りとなるでしょう。ユーロ圏の経済の先行きを把握するためにもチェックしておきたい経済指標です。
英国・消費者物価指数 12月
水曜日発表の注目指標が英国の消費者物価指数です。今回は12月の結果が発表されます。前回11月の結果は前月比プラス0.7%とインフレ進行が確認されました。
今回の予想は前月比プラス0.3%となっています。予想を上回ればインフレ圧力の高まり⇒利上げ予測⇒ポンド買いの流れが、予想を下回ればインフレ圧力の後退⇒利上げ予測の後退⇒ポンド売りの流れが見られるでしょう。
アメリカ・フィラデルフィア連銀景況感指数 1月
木曜日発表の注目指標がアメリカのフィラデルフィア連銀景況感指数です。前回12月の結果は15.4と冴えない結果に終わりましたが、今回は20.0と少し回復する見込みです。
予想の20.0を上回ればドル買い、20.0を下回ればドル売りの流れが見られるでしょう。米国の景気状況を把握するためにもチェックしておきたい指標です。
アメリカ・中古住宅販売件数 12月
今週最後に発表される指標が金曜日のアメリカ・中古住宅販売件数12月です。前回の結果は646万件、今回の予想は前回とほぼ同じ642万件となっています。
同指標は景気に対する先行性が高いと言われています。予想を上回ればリスク選好のドル買い、予想を下回ればリスク回避のドル売りの流れが見られるでしょう。
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