先週は相変わらずドルの強さが目立つ展開が継続しました。FRBは相変わらず金融政策に対してタカ派的な姿勢を変えていないことから、まだまだドルの強い展開が継続するでしょう。
また、ウクライナ戦争に対する先行き不透明感はやや薄らいできた感があり、株式市場では堅調な推移が見られています。これによりリスク選好的な円売りの流れが見られています。さらに日本の要人による円安容認発言も、円安の流れを強めています。
そんな中、今週は米国で雇用統計など重要指標が多数発表されます。指標発表後には、一時的にではあるものの、ドルの強弱に大きく影響することが想定されるため、日程や予想をしっかりチェックしておきましょう。

4月1週目のFX取引に役立つ相場の動きを予想しとるで。チェックして取引の参考にしてや。

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今週の通貨ペアの値動き【3月28日~4月1日】
今週も各国の金融政策に関する動向、リスクオンオフ、経済指標の結果、テクニカル面を考慮しながら予測を行っていきましょう。
ドル円の動き
先週のドル円は、パウエルFRB議長によるタカ派的な発言、ロシア戦争の長期化懸念による有事のドル買い、長期金利の上昇、さらに株式市場の堅調な展開⇒円売りの流れによりドル円レートは大きく上昇しました。
ドル円レートは一時122.42円まで急騰しました。その後、引けにかけて反落する場面もありましたが、下値を支える圧力が強く、上昇相場の継続を予感させます。
上昇する可能性が高いものの、円安にに対する牽制発言があると、一時的に急落する可能性もあるため注意が必要です。
ユーロドルの動き
先週のユーロドル相場は、ウクライナ戦争を巡る不透明感を受けたユーロ売り、FRB議長によるタカ派的発言を受けたドル買いが重なり、上値の重い展開が継続しました。
欧州株式市場の堅調な推移を受けたユーロ買いが見られる局面もありましたが、戻り売り圧力が強く、すぐに下落に転じています。
ファンダメンタルズ的にもテクニカル的にも上値の重い展開が予想されます。欧州株が崩れれば大幅に下落することも想定されます。
ユーロ円の動き
先週のユーロ円は株式市場の堅調な推移を受けたリスク選好的なユーロ買いと円売り、日本の要人による円安容認発言があり、週末にかけて上昇相場が継続しました。
その後は利益確定の決済注文により反落したものの、下値の堅さが感じられます。テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも強い展開が想定されます。
上昇トレンドラインを割るといったんトレンド転換が発生する可能性が高いものの、そうでない限りは上昇が継続することが想定されます。
ポンド円の動き
先週のポンド円は、英国や日本の株式市場の堅調な推移や日英間の金融政策格差を受けて、ポンド買いと円売りが同時に進行しました。
一時的な反落時には大きな買い支えが見られるなど、地合いの強さが感じられます。ファンダメンタルズ的にもテクニカル的にも上昇する可能性が高いと判断できます。
基本は買い目線で間違いありませんが、ドル円の方向感、株式市場の展開、円安に対する牽制発言には注意が必要です。
重要経済指標【2022年4月1週目】
今週は雇用統計をはじめ、数多くの重要指標が発表されます。予想と結果に乖離があれば、指標発表後には大きくレートが動く可能性があります。
アメリカ・コンファレンスボード消費者信頼感指数 3月
火曜日発表の注目指標がアメリカのコンファレンスボード消費者信頼感指数です。前回の結果は110.5、今回の予想は105.0となっています。
予想を上回れば米国金利上昇⇒ドル買い、下回れば米国金利低下⇒ドル売りの傾向が見られるでしょう。米国の消費者マインドをチェックするために役立つ指標です。
アメリカ・ADP雇用者数 3月
水曜日発表の注目指標がアメリカのADP雇用者数です。前回は前月比プラス47.5万人という結果が発表され、発表直後にはドル円レートが8pips程度上昇しました。
今回の予想は前月比プラス40.0万人となっています。予想を上回ればドル買い、下回ればドル売りとなるでしょう。雇用統計の先行指標としても注目が集まります。
アメリカ・PCEデフレータ 2月
木曜日発表の注目指標がアメリカのPCEデフレータです。前回はコアデフレータで前月比プラス0.5%、今回の予想はプラス0.4%となっています。
予想を上回ればインフレ圧力の高まり予測⇒急速な利上げ予測⇒ドル買い、反対に予想を下回ればインフレ鈍化⇒利上げペースの低下⇒ドル売りの流れが見られるでしょう。
アメリカ・雇用統計 3月
金曜日に発表される注目指標がアメリカの雇用統計です。前回は前月比プラス67.8万人と予想を大きく上回る結果が発表されました。今回の予想は前月比プラス40.0万人となっています。
予想を上回ればドル買いやユーロ買いなど、リスク選好的な相場となるでしょう。反対に予想を下回ればドル売りやユーロ売りなどリスク回避的な相場になりそうです。
アメリカ・ISM製造業景気指数 3月
雇用統計の後に発表される指標がアメリカのISM製造業景気指数です。今回は雇用統計後の発表ということで、雇用統計の先行指標にはなりませんが、市場の注目度は高いことが予想されます。
前回の結果は58.6、今回の予想は58.0となっています。予想を上回ればリスク選好的なドル買い、下回ればリスク回避的なドル売りの流れになりやすいでしょう。
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