コロナウィルスはFXにどう影響する?【トレーダー必見】

FXトレーダーにとっても、コロナウィルスの影響は小さいとは言えません。その理由は単純で、コロナウィルスによる不安感が関係していると思われる値動きが、チャート上にも現れてきているためです。

酸いも甘いも嚙み分けたベテラントレーダーであれば、こう言うこともあるさ、とチャートを見ることができます。
しかし、トレードを始めて日が浅い方の場合は、どのようにトレードを組み立てれば良いか、迷うこともあるでしょう。

今回は、コロナウィルスがFXにもたらす影響とその対応策について、主にテクニカル分析のトレーダーの実戦的な視点からお伝えしたいと思います。

コロナウィルスのFXへの影響

コロナウィルスが為替市場へ影響していると思われる痕跡は、例えばドル円チャートなどから見つけることができます。
もともと3月は、日本企業の決済月でもあり、円高傾向になりやすいと言われています。

しかしそれを差し引いても、 2020年3月のドル円のレートは、近年ではあまり見ない下げ方をしていると言わざるを得ません。

ここからはまず、コロナウィルスがFXトレードへどのような影響を与えるかを考えてみましょう。

日本円やスイスフランなど「安全資産」とリスクオフ

安全資産とは、大まかに言うとリスクの小さい金融商品に対して使われる言葉です。
為替市場でも、日本円やスイスフランなどは、比較的リスクの小さい通貨とされています。

参考:https://www.businessinsider.jp/post-168698

市場が混乱に陥った際は、こうした安全資産の価値が強まるとされていますが、現在はまさしくその現象が起きています。

例えばドル円では、これまでレジスタンスとしてあった109円後半〜110円前半の高値を2月の初めに更新し、円安傾向が進むと見る向きもありましたが、現在は107円台までレートを下げています。
ドル円としては珍しく、短期間で大きな値幅を作りましたね。

ドルスイスフランなども、レートの下落傾向が続いています。
また、FXではありませんが、同じく安全資産と言われるゴールドの価格も、上昇傾向にあります。

コロナウィルスによるリスクオフの動きは、現在チャート上から見つけ出すことができると言えます。

トイレットペーパーの品切れから、FXを見る

ここでトイレットペーパーの話題が出てくるのは、少々唐突に感じられるかも知れません。
しかし、トイレットペーパーの品切れとFXの値動きには、共通点があるのです。

現在、スーパーなどに行ってもトイレットペーパーの商品棚は空で、品切れの状態が続いています。
しかし、コロナウィルスとトイレットペーパーは、何か関係があるのでしょうか?

実のところ、何の関係もありません。この騒動は、「トイレットペーパーは中国からの輸入に頼っているため、コロナウィルスの影響で日本では買えなくなる」と言うデマがきっかけです。
しかし実際は、流通している製品のほぼ100%が日本製であり、コロナウィルスによって品切れになることはありません。

デマであることがわかっても、トイレットペーパーの品薄は続いています。それはなぜか。人々の購買行動の動機が、必ずしも事実に基づいているとは言えないからです。

投資行動の根本動機は、欲望と不安

人々の投資行動の根本動機は、欲望と不安です。お金が欲しいから、エントリーし決済する。
これ以上お金を失いたくない不安から、損切りをする。
そうした行動により、レートは形作られます。

コロナウィルスは、単にきっかけにすぎません。
コロナウィルスが直接、為替市場に対して何か作用することはできないからです。

コロナウィルスは先行きへの不安や、解明できない脅威への不安を、人々の心に植え付けただけです。

それをきっかけに人々は混乱し、ポジションを持って利益を得たいと言う欲や、すでに持っているポジションが含み損を出す恐怖が、現在の値動きにも大きく作用していると考えられます。

FXトレーダーはなぜ相場の混乱を嫌がるか

トレードで重要なことの1つに、「再現性」があります。

勝っているトレーダーは、知識や経験から培ったトレード理論をもとに売買を決定します。
良いトレード理論とは、値動きの再現性を見つけ出せる理論と言っても良いかも知れませんね。

しかしコロナウィルスで相場が混乱すれば、いつもと違う値動きを見せるかも知れないリスクが高まることになります。

すると、正しいはずのトレードポイントで損切りにあったり、そもそもトレードできなくなる可能性も高まることになります。
テクニカル分析のトレーダーなどが、外的な要因で値が荒れるのを嫌うのはそのためです。

影響はいつまで続くかは「わからない」

影響がどれくらいの期間続くかは、無責任なようですが「わからない」としか言えません。
しかし「わからない」と考えておくことが、実は正しいことだったりします。

  • レートが勢いよく下げているから、取り逃がすまいと飛び乗る。しかし反転上昇して損切り。
  • これだけ下げたんだから、そろそろ上がるだろうと逆張り。しかし下げが継続して損切り。

よくある話ですね。感覚的な予測に基づいてトレードをし、勝ち続けることはできません。
自分のトレードルールに基づき、「わからない」と判断している間は、相場に手を出してはいけません。

これなら大丈夫、というところまで、じっと待ちましょう。

FXトレーダーの取るべき行動

ここからは、コロナウィルスの不安を抱えた現在の為替相場に対し、FXトレーダーとしてどのような姿勢で臨めば良いかを考えたいと思います。
チャンスと見て攻めるのか、それとも不安だからチャートを閉じてしまうのか。どちらが正しいのでしょうか。

トレードルールを変える必要はない

まず結論から言って、コロナが来ようが何が来ようが、基本的にご自身のトレードルールを変える必要はありません。
正しいトレードを淡々と行う。それがトレーダーの日常であり、特別なことをする必要は何もないのです。

浮き足立って、「動きそうな気がするから」とルールにはない飛び乗りエントリーをすると言うのが最も愚かな行為です。
ほとんどの場合、資金を失う結果になります。

急な価格変動には要注意

現在ドル円などは、レートの下げ傾向が続いています。
しかし、相当な値幅を下げているので、これまでの売り注文に対して、利益を確定する買い注文が一気に入ってくると、価格が急騰する可能性は十分考えられます。

どの通貨ペアでも不意な値動きが起こりうる相場状況なので、ポジションを持つ場合は、損切り設定を確実にしておくなど、対策が必要でしょう。
海外FXであれば、ゼロカットにより追証はないので、その点を考慮しても良いですね。

冷静な売買判断を

こう言っては元も子もないですが、コロナウィルスにより相場状況が荒れたとしても、FXトレーダーとしては、冷静にチャートを見て売買の判断を下すだけです。
「コロナでボラが出てるから、ここで飛び乗っても勝てそう」と言うような、理論の裏付けのないトレードは、避けるべきでしょう。

最後になりますが、コロナウィルス感染拡大防止に努めつつ、いつも通りの良いトレードライフを送っていただければと思います。